城の象徴である「天守」
日本の城にまず欠かせないのが天守である。石垣の上に建てられ、破風と呼ばれる日本建築特有の屋根を持つ高層建築。その先駆けは織田信長が1579年に築いた安土城のもので、当初は天主と呼ばれていた。その外見や威圧感から、城主たる大名の実力や権威を誇示する象徴として発展し、城によって様々な形を持ち、遠くから見てもその大きさが目立つような工夫を施されるなど、その存在は非常に大きなものがある。
安土桃山時代以降、全国に広まった「石垣」
石垣が築かれ始めたのは室町時代の後期からで、織田信長と豊臣秀吉が天下統一を成し遂げ、その配下である外様大名が各地に城を築いたことにより、全国で見られるようになった。一見隙間だらけの脆い石の山にも見えるが、その防護力を高めるべく様々な工夫が施されている。